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心臓病を防ぐ『一次予防』と『二次予防』

心臓病を防ぐために大切な『一次予防』と『二次予防』

 不整脈や狭心症などの心臓病は、ある日突然、症状が現れることもある怖い病気です。ですが、普段の生活習慣や検診などの定期的な検査によって、予防できることも多くあります。

今回は、心臓病に関する「一次予防」と「二次予防」について、なるべくわかりやすく説明したいと思います。


一次予防』:心臓病にならないための予防

『一次予防』とは、まだ心臓病を発症していない人が、病気を未然に防ぐための取り組みのことです。心臓病にならないように生活習慣に注意して、将来、発症するリスクを下げたりする取り組みです。

例えば、こんな方は要注意です:

・高血圧、糖尿病、コレステロールが高いと指摘されたことがある

・喫煙している

・運動不足や偏った食生活が続いている

・睡眠中のいびきがひどい、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある

・血縁者に心臓病の既往がある

具体的な対策や治療:

・高血圧やコレステロールの早期管理

・塩分を控えたバランスのとれた食事

・禁煙

・適度な運動、肥満の方は減量

・健康診断の定期的な受診

必ずしも、すぐにお薬が必要というわけではなく、一人ひとりに合った方法で生活習慣の改善や経過観察を行うことが大切です。

「まだ病気じゃないから大丈夫」と思わずに、今から心臓を守る行動を始めることが、一次予防です。


二次予防』:心臓病の再発を防ぐこと

『二次予防』とは、すでに心臓病を経験したことがある方が、再発・悪化などを防ぐための取り組みのことです。

例えば、以下のような方が対象となります:

・心筋梗塞や狭心症を経験された方(ステント治療やバイパス手術を受けた方)、

・心不全と診断・入院したことがある方

・心房細動などの不整脈のある方

二次予防で重要なこと:

・処方された薬をきちんと続ける

・定期的な通院

・塩分・体重・カロリーの管理

・血圧・血糖・コレステロールの厳密なコントロール

・心臓リハビリテーションの活用

特に二次予防では、一次予防より、より厳しい管理目標が設定されることがあります。

例えば:

・急性心筋梗塞後やバイパス術後など(再発のハイリスク)方では、LDLコレステロールの目標値は70mg/dL未満

・心不全や糖尿病の方では、診察室での血圧は130/80 mmHg未満

一部の例ですが、これは、すでに心臓に負担がかかっている状態であり、症状やデータが落ち着いていても、より綿密で継続的な治療や生活管理が重要となります。

最後に

心臓病の予防は、「ならないようにする ‘一次予防’ 」と、「二度目、三度目を防ぐ ‘二次予防’ 」も、どちらも大切です。

当院では、心臓病予防のための生活習慣や再発予防について対応しております。ご自身の状態がどちらに当てはまるのか、気になる方はお気軽にご相談ください。